ノコギリヤシの副作用で血圧が悪化することはある?

ノコギリヤシというのはドラッグストアでもサプリメントとしてよく見かける成分で、育毛剤や前立腺肥大症の方におすすめされています。

ヒトにとって良いとされている成分は、その効果がある分何らかの副作用を引き起こしてしまうリスクを持っていることがあるのです。

その中でも血圧を上げたり下げたりする作用が出てきてしまうと、高血圧、または低血圧の方にとっては重要な問題になってしまいます。

ノコギリヤシを摂取することによって血圧が上下してしまうことはあるのでしょうか。

ノコギリヤシの成分から副作用を解析

解析をするイメージ図

ノコギリヤシがどのような成分で構成されているか解析することによって、そこから引き起こされる副作用の可能性を推察することができます。

血圧に関与している成分はあるのかどうかも含めてみていきましょう。

β-システロール

ノコギリヤシの有効成分とも言えるのがβ-シトステロールです。

フィトステロールあるいは植物ステロールの一種で、植物の中にある天然の化学物質(ファイトケミカル)とされています。

作用として一番注目されているのは、5-αリダクターゼと呼ばれる酵素に結合をすることです。

この酵素は男性ホルモンのテストステロンと結合することによりDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンを生成します。

このDHTが頭皮でアンドロゲンレセプターと結合すると抜け毛を増やしてしまうとして「脱毛ホルモン」と呼ばれることもあります。

また、前立腺に存在するレセプターと結合すると細胞を増殖させ前立腺肥大症を引き起こすので、尿ぎれが悪くなる・頻尿・尿閉といった排尿障害が表れてしまいます。

β-システロールは、5-αリダクターゼに結合することによってDHTの生成を抑制することができますので、こういった症状の緩和に用いられることが多い成分なのです。

実際に米国でこのβ-システロールを使った療法はメジャーで、ヨーロッパでは医薬品として前立腺肥大症の治療に利用されることもあります。

日本でも海外の方がこのβ-システロールを使った治療が前向きであることは以下の参考文献からもわかります。

前立腺肥大症の症状緩和目的で、植物性ステロールを摂取する方法は、欧米では確立された療法であり、ドイツでは植物性ステロールが医薬品として承認されているという。日本でも同目的に植物性ステロールが「ノコギリヤシエキス」の名称で広く利用されている。

本目的で植物性ステロールを摂取する場合、摂取量が125~250 mg /日と少なく、原則として食間または空腹時に摂取する。

(中略)

日本では前立腺肥大症の治療は、医薬品投与または手術が主な治療法と考えられているが、欧米では副作用の少ない、ハーブ療法が主流になりつつある。たとえば、次のような前立腺肥大症の治療指針を示している解説書がある。

「前立腺肥大の症状が重くなり、前立腺肥大症治療薬の投与または手術を予定しているなら、とりあえず投薬や手術を延期して、ここに掲げるサプリメントを4カ月間摂取してみなさい。数ヶ月で投薬は不要になり、サプリメントも減量できるようになるでしょう」
出典:前立腺肥大症の症状緩和作用~欧米における前立腺肥大症治療 -健康食品素材としての植物性ステロールの用途について-

このβ-シトステロールは、悪玉コレステロール値を減少させるという働きもありますが、血圧の上下に関わる作用の裏付けはありませんでした。

β-シトステロールによって血圧に関する副作用というのは考えにくいのがわかったかと思います。

オクタコサノール

オクタコサノールは植物のワックスとして含まれている成分で、酵素の働きを促進させる効果が期待できるものとなっています。

このオクタコサノールも悪玉コレステロールを減少させることができますので高血圧の予防に効果的です。

しかし、高血圧を低血圧にするほどの効果は無いため、副作用となるほどではなくむしろ生活習慣病対策として推奨されている成分となっています。

ノコギリヤシで高血圧・低血圧になる副作用の可能性は低い

血圧を計る男性
β-シトステロールもオクタコサノールも血圧を急激に上下させる効果はありませんし、悪玉コレステロールを減少させることによって血圧を下げる期待をすることはできますが、そうすると自然と高血圧になるのでむしろ予防のために必要であることがわかるでしょう。

ノコギリヤシ単体で摂取する分には血圧に関する副作用が出る可能性は低いと考えて良いでしょう。

飲み合わせには注意!

しかし、ノコギリヤシ単体ではという話では副作用は問題ありませんが、飲み合わせによっては血圧を下げてしまうことがあります。

動脈硬化や血栓症の方に用いる薬として、アスピリン・クロピドグレル・チクロピジンといったものがあります。

これらは血液をサラサラにして血栓ができないようにする作用があるため、コレステロールを除去して血液の流れを良くする作用もあるノコギリヤシを一緒に摂ると体内で出血しやすくなってしまいます。

体内で出血を起こしてしまうと血圧は下がってしまうため、低血圧の人は注意が必要です。

まとめ

ノコギリヤシに含まれている成分で血圧に関する副作用を起こす可能性は低いが、飲み合わせによっては注意が必要ということがわかったでしょう。

ただ、血圧以外に腹痛・吐き気・下痢といった副作用の症状が出てきてしまうこともありますので、そういった側面を持っていることも把握しておかなければなりません。

今回は血圧に関しての副作用にだけポイントを合わせましたので、そこをしっかりと理解しておいてください。

また、ノコギリヤシの効果を求めるあまり、過剰摂取をすることでも予期していない副作用のトラブルに見舞われることもあります。

用法・用量を守って服用をしていくことを心がけてください。

ノコギリヤシのすべてを解説!

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